- 日替わりコラム
Wed
6/2
2021
「おやさいクレヨン」は、青森県にあるmizuiro株式会社の代表で母親でもある木村尚子さんが、親子の時間を彩り、かつ地域の資源を活用した商品を開発したいという思いから生まれたものです。
一般のクレヨンは石油から作った顔料をワックスに混ぜて作りますが、この「おやさいクレヨン」は、米糠(ぬか)から抽出された米油とライスワックスに、収穫や加工の際に捨てられてしまう野菜の外葉や果物の皮を粉末にしたものを混ぜて作っています。ですから、子どもの温かい手で触ってもべたつかず、万が一、口に入れてしまっても安心です。
使用している野菜は青森県産が中心で、クレヨンの色にも「りんご」、「カシス」、「ゆきにんじん」、「きゃべつ」、「ごぼう」など、原料となった野菜や果物の名前が付いています。本物の野菜や果物を使っているので色合いが優しく、ほのかに香りもするので、子どもと一緒に楽しめそうです。こういったユニークで温かく可愛らしいコンセプトにより、子育て世代だけではなく祖父母世代などからも幅広い支持を集め、プレゼントとしても多く利用されています。
日本の廃棄野菜総量は年間200万tともいわれ、「食品ロス」は世界的にも深刻な問題です。「おやさいクレヨン」のような廃棄野菜を再利用する取組みは、子どもの教育や環境問題対策にも役立っています。
ライター東納英輔
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