- 日替わりコラム
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8/24
2021
SDGsの「ゴール3」は、「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」ことです。
開発途上国を対象とした場合、特に妊産婦や新生児・乳幼児(5歳未満)の死亡率をゼロにすることのほか、エイズ、結核、マラリアなどの感染症の根絶を目指しています。
感染症では、新型コロナウイルスが今なお、世界中で猛威をふるい続けています。ワクチン接種が進んでいる国ではコロナ以前の生活を取り戻しつつあるようですが、日本を含めた多くの国では、新型コロナウイルスは社会や個人の生活に大きな影響を与え続けています。
特に問題となっているのは、国家予算規模によりワクチンを入手できる先進国と、そうではない途上国との間でワクチン接種率に大きな開きが出ていることです。米国では、人種や収入の多寡によって、ワクチン接種率が異なることが社会問題にもなりました。こうした「ワクチン格差」は、SDGsのゴール1「貧困」やゴール2「飢餓」とも大きな相関があり、より総合的なアプローチが求められています。
このほか、ゴール3では、安全で質の高い必須医薬品の確保のほか、薬物乱用やアルコール依存症の防止、交通事故による死亡率の半減など、人の健康と福祉にまつわる広範な課題が挙げられています。
『オルタナ』編集長森 摂
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