- 日替わりコラム
Thu
9/2
2021
SDGsの「ゴール4」は、「質の高い教育をみんなに」です。国連児童基金(UNICEF)が2018年に発表した報告書によると、主に貧困や地域紛争、難民問題などが原因で、特にサハラ砂漠以南のアフリカや西アジア・南アジアを中心に、学校に通えず教育を受けられない5~17歳の子どもたちが約3億300万人もいます。
国際協力NGOのワールド・ビジョン・ジャパン(東京・中野区)によると、学校に通えない女子の問題が特に深刻です。背景には、貧困のほか「児童婚」の問題もあります。世界では6億5000万人の女子や女性が、子どもと定義される18歳未満で結婚していると推定されます。ほかにも学校内での差別や、親が通学を許さないことなどが挙げられますが、これらは女子にとって学校が安心できる場所ではないことの要因になっています。義務教育を受けられないと、その後も安定した仕事に就くことが難しくなり、その結果、所得も得られないという「貧困の連鎖」から抜けられなくなります。途上国の貧困・教育問題では、先述のワールド・ビジョン・ジャパンや、ACE(東京・台東区)など、多くのNGO/NPOが活動しています。私たちが直接、こうした発展途上国に行くことは難しいですが、最前線で活動するNGO/NPOのウェブサイトを見たりイベントに参加すれば、現状を知ることができます。
『オルタナ』編集長森 摂
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