ストレス社会を心穏やかに生きる(87)平穏を守り、多幸を祈る

　皆さま、新年明けまして、おめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
　當山(とうざん)龍興寺では、毎年1月3日に、皆さまの1年の多幸を願う新春大護摩供を厳修申し上げております。例年は、堂内に入りきらないほどの皆さまにご参詣いただいておりますが、ここ数年は新型コロナウイルスの影響により、法要時のお参りはお控えいただき、檀徒総代役員皆さまに代表参拝いただき、ご祈願申し上げている状況です。
　護摩とは、サンスクリット語の「ホーマ(焼く、焚く)」が語源で、よく成田山などで、高々と焚いた炎に御札をかざして加持祈祷している姿や映像をご覧になられたことがおありかと思いますが、供物を火中に投じて諸尊に供養し、諸願を祈念する密教修法が護摩供養です。
　この時期は特に、日本中の僧侶たちが、皆々さまのご多幸を、寸暇を惜しんでご祈念申し上げております。
　「平穏を守るということは、悪と戦うということだけではありません。みんなが眠っている夜、たった一人、微笑みながら起きていること…。これも、平穏を守るということです」
　かつて、恩師からいただいたこの言葉を胸に、令和4年というこの1年が、皆さまにとって良き年となりますようにご祈念申し上げます。

合掌

全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています