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4/12
2022
SDGsゴール11は、「住み続けられるまちづくりを」です。世界的に見て、都市部への人口集中が進んでいます。2019年時点で、都市部に暮らす人は世界人口の55%に達し、2050年には68%に達する見込みです。都市部への人口の集中は、渋滞、騒音、大気汚染、犯罪の増加など多くの社会課題を深刻にする可能性があります。一方で、特に日本では2009年をピークに人口減少が進み、地方では過疎どころか集落や町村の存在自体が危うくなりつつあります。
2014年5月に日本創成会議は、「消滅可能性都市」として、「少子化や人口移動などが原因で、将来消滅する可能性がある896の自治体」を発表しました。その大半は農村部ですが、都市部である「東京都豊島区」なども入りました。その理由としては、「転出入が活発であり、定住率が低い」、「単身世帯の割合が多い」などが挙げられています。つまり今後は、長期にわたって街を維持できない(サステナブルではない)自治体が都市部にも存在するようになるのです。
ゴール11には、「自然災害等にあっても、いち早く元の状態に回復できる持続可能な都市」、「災害による経済的な損害を大幅に減らす」という記述もあります。大地震や津波のほか、山火事や竜巻、異常降雨など、気候変動による自然災害には官民一体となった対策が必要です。
『オルタナ』編集長森 摂
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