- 日替わりコラム
Wed
4/27
2022
ある自治体の担当者からメールで、「公衆浴場などのレジオネラ症対策講習会」の講師依頼をいただきました。その返信で私は、講習会とともに保健所の環境衛生監視員に向けた現場研修会を提案しました。
「今回、せっかくの機会ですから、現場研修会を開いてはいかがでしょうか。公衆浴場の浴室、機械室、源泉水槽などを見学させていただき、環境衛生監視員のみなさんにレジオネラ症対策を考えていただく研修会です。先日、ほかの自治体で、入浴施設での現場研修会を実施しました」。このメールを送信した後、私は次のような文章にすればよかったかなと思いました。「現場研修会をご存知ですか。過去の実施例は、こちらをご覧ください。ご関心、ご興味をお持ちになりましたら、お知らせください」。
みなさんは、このふたつの文章を比較して、どのような印象を受けましたか。ひとつ目の文章には「有益な研修会だから、提案通りやったほうがいいですよ」という気持ちが表れているように感じませんか。けれど、相手側に「やらされている」という気持ちがあると成果は上がりません。
何かを提案する場合には、相手に「やってみたい」という自発的な意思を持ってもらうことが大切です。ふたつ目の文章のように、結果を急がず、相手に考えてもらうような問いかけにするほうがベターだと思います。
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一般財団法人 日本環境衛生センター 技術調査役(環境衛生分野担当)中臣昌広
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