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2022

素晴らしき生きものたち(2)在来メダカの保全

 我が家には、富山在来のメダカが数百匹います。富山市呉羽(くれは)丘陵にはわずかながらメダカが生息しており、その子孫たちです。北日本集団に属し、「県準絶滅危惧種」、「環境省絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。
 このメダカたちは、富山市ファミリーパークで保全されてきました。7年前、私は28匹のメダカを我が家に移し、飼育繁殖を始めました。危険分散のためです。それが今、数百匹の群れに育っているのです。
 立夏の時期になると水槽や池を掃除し、水替えして繁殖の準備をします。200ℓの水槽4つが繁殖個体用で今も27匹が健在です。卵が産まれると、産卵床を100ℓの孵化(ふか)稚魚用水槽に移します。300ℓと700ℓのアクリル水槽、常時井戸水かけ流しの2つの小さい池と3つのスイレン鉢は保全個体用です。
 繁殖用と孵化稚魚用水槽はメダカ専用ですが、ほかはそれぞれに特徴があります。300ℓ水槽には50匹ほどのメダカ。なんと7年間も生存している大ドジョウとの共存です。700ℓ水槽はコウホネやミズアオイなど、水草と共に数百匹が暮らす大所帯です。池は野生のカエルやイモリ、時にはサワガニ、サンショウウオが住みつきます。ヘビもやってきます。池は自然の餌も豊富です。でも時々、メダカも食われる側となります。どの暮らしがいいのか、メダカに聞いてみたいものです。

富山市ファミリーパーク 名誉園長・元日本動物園水族館協会 会長山本茂行

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