- 日替わりコラム
Wed
11/16
2022
この夏、アイヌ犬(北海道犬)まりもと旅をしました。行先は北海道。目的は3歳になった彼女の交配と生家への里帰りです。16日間、外泊外食なし、自炊しながらの車中泊で、走行距離は3700kmでした。
交配をお願いしたのは、新ひだか町のTさん。まりもの父親・日高ロンなど、30頭のアイヌ犬を飼う「北海道犬保存会」の重鎮で、金儲けや権力欲とは無縁の、良いアイヌ犬の遺伝子を残したい一念の人です。
犬の交配適期は通常、発情出血の開始後10~12日後。その頃にTさん宅に着きましたが、発情の兆候が見られません。そこで、まりもの母親がいる知床のYさん宅に里帰りし、悪天候で十勝のキャンプ場に5日間停滞後、再びTさん宅へ。それでも気配がなく、今季は諦めて帰ることにしました。ただし、函館から下北半島に渡り、あちこち立ち寄りながら、ゆっくりと。
まりもは、車中泊の旅が大好きです。愛車デリカを改造し、畳敷き、電子レンジ、給排水シンク、ガスコンロを装備。四季を通じて長期滞在可能です。旅のモットーは、「早立早着」。ともに自然の中を歩き、午後以降はゆったり時間。地元の食材を調理してともに食べ(彼女は塩抜き)、眠ります。違う点がひとつ。私は温泉が大好き。この旅で異なる15湯の泉質を堪能しました。その間、まりもは静かに待っていてくれます。
富山市ファミリーパーク 名誉園長・元日本動物園水族館協会 会長山本茂行
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