- 日替わりコラム
Fri
12/30
2022
人には、それぞれに「願い」というものがあります。その願いを叶えるべく、私たちは、それぞれの暮らしの中で、私たちなりの精進努力を積み重ねながら、日々を懸命に生きております。
以前、仏教における「願い」とは、「誓い」でもあるということを、お伝えいたしました。それを「誓願」と申しますが、願いを懸けるということは、それ以上に、願いを叶えるために必要な、精進努力の誓いを立てるということなのです。
私たち僧侶にも、『五大願(ごだいがん)』という、5つの大切な誓願があります。一生を懸けて祈り続ける、大きな誓いと願いであると思っております。
衆生無辺誓願度(しゅじょうむへんせいがんど) (衆生は無辺なり 誓って度(すく)わんことを願う)
福智無辺誓願集(ふくちむへんせいがんしゅう) (福智は無辺なり 誓って集めんことを願う)
法門無辺誓願覚(ほうもんむへんせいがんかく) (法門は無辺なり 誓って覚(さと)らんことを願う)
如来無辺誓願事(にょらいむへんせいがんじ) (如来は無辺なり 誓って事(つか)えんことを願う)
菩提無上誓願証(ぼだいむじょうせいがんしょう)(菩提は無上なり 誓って証(あか)せんことを願う)
本日は小晦日(こつごもり)。毎年のことながら、明日の大晦日(おおみそか)には、除夜の梵鐘(かね)の響きとともに、『五大願』の祈りを捧げさせていただきます。
合掌
下野薬師寺別院 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多
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