ストレス社会を心穏やかに生きる(99)智慧をもって共に生きる

　皆さま、新年明けまして、おめでとうございます。平成から令和へと時代のバトンが渡され、金烏玉兎(きんうぎょくと)※ が過ぎ、早くも、5年目に突入いたしました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
　皆さまは、生まれた年の干支によって生涯を守護してくださる仏さま(守り本尊)がいらっしゃることをご存じでしょうか。機会があれば、ご自身の守り本尊が、どのような仏さまでいらっしゃるのか、お調べになってみてください。
　今年の干支である卯年生まれの方を守護してくださるのは、文殊(もんじゅ)菩薩さまです。よく「三人寄れば文殊の智慧」と申しますが、正式名称は、「文殊師利(しり)【サンスクリット(梵語)でマンジュシリー】菩薩」といい、吉祥と妙徳を具え、智慧をつかさどる仏さまです。
　「智慧」と聞きますと、難しく感じられるかもしれませんが、皆さまが日々の暮らしを、健やかに、穏やかに、幸せに生きられますように、祈り、守り、助け、導いてくださる力のことを「智慧」と申します。
　コロナ禍にあり、何かと儘(まま)ならない大変なこともたくさんございますが、どのような状況にありましても、仏さまはいつだって私たちと共に生きてくれます。この1年も、私たち自身が希望を失わず、一日一日を大切に、仏さまの智慧をもって、共に生きて参りましょう。

合掌

※ 「太陽と月」の意が転じて、歳月のこと

全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています