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2023

「サステナビリティ経営」とサッカーは似ている

 先日、久しぶりにサッカー元日本代表監督の岡田武史さんにお会いしました。10年ほど前、彼へのインタビューで「経営とサッカーは似ている」と感じました。ともに人づくり、チームづくりが大切だからです。
 私は最近、講演でもよく「サステナビリティ経営は(野球よりも)サッカーに似ている」と話します。ポイントは(1)攻守同時、(2)スピードが命、(3)グローバル感覚です。
 第一の攻守同時ですが、サッカーでは、攻めていてもカウンターを食らって失点することがあります。また、その逆もしかり。サステナビリティ経営も同様に、社会リスクなどでピンチに立たされたとしても、そこに事業機会が見つかることがあります。第二は、スピードです。脱炭素も、人権も、毎年のように新しい事象やルールが出てきます。ボール(社会課題)の流れを見極めることが大切です。第三は、グローバル感覚です。サステナビリティ経営の真髄は、米国企業だけを見ていてもわかりません。トランプ前米大統領は、「パリ協定」を離脱しました(バイデン大統領によって復帰)。脱炭素ひとつとっても、米国だけを見るのは危険です。サッカーの競技人口は世界で約2億6000万人、野球は約3500万人です。サステナビリティ経営のルールはサッカーと同じように、むしろ欧州を中心に作られるといっても過言ではありません。

『オルタナ』編集長森 摂

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