- 日替わりコラム
Thu
5/18
2023
京都人は、コーヒー好きです。総務省の家計調査によると、コーヒー豆への支出は全国一だそうです。そんな京都を歩くと、観光地や駅前はもちろん、住宅地の中にも地元密着の喫茶店を数多く見かけます。昭和を感じさせる歴史ある喫茶店、立ち飲みやテイクアウト専門の小さな喫茶店、京都を地元とする珈琲チェーンなど、バラエティに富んでいます。また、食事やケーキのメニューも豊富で、人気のだし巻きサンドウィッチは京都の喫茶店が発祥といわれています。
四条にあるフランソア喫茶室は昭和9年開業で、店内は豪華客船のキャビンをイメージした装飾、窓にはステンドグラスが施されています。喫茶店としては初めて、国の登録有形文化財に指定されています。
鴨川にかかる三条大橋のたもとという絶好のロケーションにある喫茶店では、5月から9月まで納涼床が設置されます。5月の昼過ぎに鴨川や東山を眺め、風に吹かれながら飲むコーヒーは格別です。また、清水寺に近い二寧(にねい)坂には、伝統ある町屋を改装し、庭や畳の席がある喫茶店もあります。祖母の家でコーヒーを飲んでいるような気分になります。
モーニングサービスのある喫茶店も多いので、早起きしたときは、散歩しながら地元の人気の喫茶店まで足を延ばしてみるのはいかがでしょう。京都で「行きつけ」といえる喫茶店ができるとよいですね。
鈴木達夫
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