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Thu
5/25
2023
「デザイン(Design)」という言葉の、本当の意味を知っていますか。デザインとは、本来は「設計する」ということを意味します。すなわち、見た目に美しい、店頭で目立つなどの意匠はもちろんのこと、持ちやすい、使いやすいといった機能やその商品の品質を維持するための材質の選定も併せて「設計する」のがデザインなのです。
商品が持つべき機能を人間工学的に追求し、材質を厳選し、かつ無駄を省いていくと自然に美しい形が生まれることを「機能美」といいます。この機能美をベースにどのような意匠を施してさらに良いものに仕上げていくのか、それを追求するのが本当の意味でのデザインです。
美術系の学校を卒業した人をデザイナーとして雇い、デザイン専門の部署を設けて商品の上辺だけの意匠(狭義の意味でのデザイン)についてばかりを議論する場合もあるようですが、本来は開発者が商品コンセプトを踏まえ、その商品が持つべき機能を把握し、それらを反映させるために適正な材料を選定し、無駄を省き、意匠も併せて考え設計していくべきものなのです。
そのためには、意匠デザインの部分もデザイナー任せにするのではなく、開発者としてしっかりと意見が言えるように、デザインの理論や表現手法も、ある程度は学んでおく必要があるのではないでしょうか。
商品開発アドバイザーH・B 山越
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