イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Thu

7/6

2023

衛生視点で感染症・災害時のBCPを考える(4)感染症予防と自然換気

 自然災害と感染症拡大とが重なったとき、避難所・避難生活ではどのような対応をとればよいのでしょうか。室内の空気環境の特性や換気方法を押さえておくことで、健康リスクを低くすることができます。
 ライフラインが止まったとき、感染予防のためには「自然換気」に頼らざるを得ません。望ましいのは、対面の窓を開けての2方向換気ですが、実際には窓や扉が1か所しかなく、対面換気ができないことがあります。その場合でも、ある程度の換気が可能です。
 ここで空気の性質をみてみましょう。たとえば、東京で冬の外気温が5℃、室内温度が25℃とすると、温度差は20℃です。換気箇所を掃出し窓の1か所と仮定し、窓を開けると、室内空気と外気とが混ざり合い、均一の温度・湿度になろうとして空気の移動が起こるので、外気温と室内温度の差が大きいほど換気が進みやすくなります。夏の室内外の温度差は10℃くらいですので、冬のほうが、窓や扉が1か所の開放でも換気が進行しやすいといえるでしょう。2月上旬、外気温が6℃のとき、公衆浴場の入り口扉付近で煙を使い、空気の流れを実験しました。すると、膝下くらいで煙が室内へ真横にたなびきました。扉1か所でも換気が確認できたのです。ただし、床面に冷たい空気が入るので、寝る場所にはベッド類の使用が望ましいでしょう。

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オフィス環監未来塾 代表中臣昌広

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