- 日替わりコラム
Fri
7/7
2023
「長期入院中の高齢の母が最期にどうしても家に帰りたいと言う。なんとか叶えてあげたくて、お医者さんにお願いし、一時帰宅の許可も出て、いざ帰ろうと思ったら、ものがいっぱいで介護用のベッドを置くスペースがない。もちろん車いすも入れない。これまで頑(かたく)なに『捨てない』と言っていた母も、『それなら』とやっと処分することを承諾し、慌てて実家を片づけ始めたら、その数日の間に亡くなってしまった。もっと早く片づけておけばよかった」、こんな話を立て続けに聞きました。ご本人はもちろんですが、ご家族も「こんなことになると知っていたら、こんなにたくさんのアプローチ方法があることを知っていたら、絶対片づけたのに…」と後悔し続けていらっしゃいます。
これまでも、特に高齢者の方は、防災や防犯、健康面からも片づけが必要であり、普段から片づけておく重要性についてお伝えしてきました。
「ものを避けて階段を上ったために、滑り落ちて骨折し寝たきりになった」、「部屋・玄関・廊下、すべてものが山積みなため救急隊の担架が入れず、一刻を争う場面で搬送までに時間がかかってしまった」など、片づけの重要度を知らなかったことで人生が大きく変わってしまうシーンが身近に潜んでいます。たかが片づけと思わず、どうか今、元気なうちに向き合ってください。
株式会社オフィスミカサ 代表・整理収納アドバイザー一級認定講師長野ゆか
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