- 日替わりコラム
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10/16
2023
食品企業がお客様から異物混入のお申し出を受けた際には、責任を持って調査を行い、必要な報告をしなければなりません。
しかし、工程が複雑な加工食品などは、調査を重ねても、どの段階の事故で、何が原因だったのかが明確にならない場合もあります。このような結果は、なかなかご報告が難しい事案といえるでしょう。
お客様に口頭でご報告する場合、話の構成の工夫として「結論から話す」ことをお勧めします。結論が見えないまま延々と話を進めてしまうことにより、お客様側の不安や不満が大きくなってしまうことを防ぐためです。
まず始めに、「可能な限り調査を試みましたが、原因の特定ができませんでした。大変申し訳ありません」と結論とお詫びの言葉を述べましょう。次に、調査の詳細をお伝えしても良いかをお尋ねし、ご了承をいただいたら工程・管理状況などの詳細について、また外部機関などの分析結果があればそれもお伝えします。最後にもう一度、可能な限り調査を行ったが、原因特定に至らなかったことについてお詫びの言葉で締めくくります。
残念ながら必ず成功する方法はありません。しかし、定石に沿ったほうがご理解いただける確率が高まります。
リテールHACCP研究所山森純子
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