- 日替わりコラム
Wed
11/22
2023
2022年に認知症が原因で行方不明になった方は、全国で約1万8000人に達しました。日数が経過するにつれて生存率が低くなってしまうので、早期発見が重要といわれています。行方不明者のほとんどは1週間以内に保護されていますが、認知症のため名前や住所を言えずに身元不明者となってしまうこともあります。
認知症の方が行方不明になった場合、以下のような手順で対応しましょう。(1)家の中を5分ほど捜す、(2)家の周りを5分ほど捜す、(3)近所で立ち寄りそうなところを10分程度捜す、(4)それでも見つからない場合、110番通報する。「高齢の母が行方不明です。認知症のため命の危険があります。早急に捜してください」とはっきり伝えましょう。
自分で捜索するのは20~30分とし、早めに警察に捜索願を出すことをお勧めします。警察は自治体へ、自治体は各協力団体へ連絡し、各協力団体は共有された情報を基に行方不明者を捜索します。この仕組みは「徘徊SOSネットワーク」と呼ばれ、多くの自治体が採用しています。
徘徊者はただ単に徘徊するのではなく、目的地があります。よくいわれるのが、(1)よく散歩をする公園、(2)いつも買いものへ行くスーパー、(3)実家、(4)友達や親戚の家、です。そのほか、まさかと思う場所。たとえば、水が流れていない用水路の中などに迷い込むことも少なくありません。
介護福祉士中村和彦
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