- 日替わりコラム
Tue
12/5
2023
剣道の試合では、審判員の「合議(ごうぎ)」に関する定めがあります。これは、反則があったと判定すべきかどうかが明白ではないときや、一度宣言した判定を取り消す必要があるかもしれないときなどに、一時試合を中断し、審判員間で話し合いを行うものだそうです。
また同じ漢字で別の読み方をする「合議(あいぎ)」という言葉もあります。こちらは官公庁の用語で、ある案件について、他の関連部門にも事前に承認を得ることを指しています。
どちらの「合議」も、何らかの意思決定をするために、関係する人たちにより審議する仕組みやプロセスのことですが、前提として、その案件を単純に判断してしまう難しさや、一存では決められない内容を含んでいることが示唆されます。
両方とも、一般的によく耳にするビジネス用語の「報告・連絡・相談」や、「起案・決裁」とは少し異なるニュアンスを持っており、興味深く思われます。
食品の安全や衛生、お客様対応などに関わる事案でも、「合議によって決める」というプロセスを経たほうが適切な場合があるかもしれません。必要に応じて類似のことができる体制を作っておくと良いでしょう。
リテールHACCP研究所山森純子
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