- 日替わりコラム
Thu
12/14
2023
現在、自動車学校は高齢化などによる指導員不足が問題となっており、2033年には、教習生に対して指導員が35%不足するともいわれています。また2022年より、一定の違反歴がある高齢ドライバーは、免許の更新時に運転技能検査を受けることが義務化され、それも担う指導員の負担はさらに大きくなっています。
この現状を改善するために、AIで運転技術を指導する「AI教習車」を導入する自動車学校が増えています。AI教習車は人間ではなくAIが指導を行うため、基本的に助手席に指導員は乗らず、教習生が一人で運転します。車内のタブレットに自動車学校内のコースを設定し、教習生はAIの音声ナビゲーションに従って運転します。車の上にセンサーが設置されていて、コース内の車の位置を把握することができるので、危険なときはAIが補助ブレーキをかけてくれます。また運転後には、自分の運転を映像で確認することもできます。
現在AI教習車は、免許を取得するための教習に使用したり公道を走ることは道路交通法で認められておらず、企業研修やペーパードライバー講習に活用する自動車学校が多いようですが、人間が一人で免許を取得できる時代もそう遠くはなさそうです。また自動運転車の実用化も進んでおり、自動車業界にもAI時代の波が到来しています。
ライター東納英輔
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