- 日替わりコラム
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2024
足腰の障害や歩く力の衰えで車いすを利用する人は多くいます。車いすは車に乗せたり収納したりする便宜を考えて、ほとんどが折り畳み式です。電動式の折り畳み車いすはありません。
自らが車いすユーザーである本間正広さんは、電動式折り畳み車いすの必要性を痛切に感じ、車いすに後付けできる電動アシストを企画し、事業化しました(商品名「アシストライト」)。アシストライト本体はモーターを内蔵させた一輪車(全長47cm、重さ6.75kg)で車いすの後部フレームに取り付け、リモコンスイッチをONにすると車輪が回転し、車いすを押していく仕組みです。スピードは人が歩く程度の時速2~5kmで、曲がる時は通常の車いすと同様に車輪を操作します。スイッチをOFFにすれば止まります。リモコンスイッチは、ユーザーの手元操作、または介添者が後ろで操作することも可能です。バッテリーの4時間充電で15km走行します。坂道や途中で疲れたときのみ使用するなど、手動と電動を切り替えて走行することもできます。
本間さんは家業の大工仕事をしていた時に2階から転落し、それ以来車いすユーザーになりました。その後1級建築士の資格を取得するかたわら車いすテニスを始め、北京とロンドンで行われた世界大会にも出場しています。努力の人です。
一般社団法人 発明学会 顧問平井工
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