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Wed

4/24

2024

切手になった魚「金魚」

 4月20日は明治4年に日本の郵便制度が始まった日で、これを記念して郵政記念日と定められています。現在は日程が変わりましたが、以前は全日本切手展もこの日に行われていました。水の中に住む生きものの切手は少ないように思われがちですが、国内外問わず数多くあり、デザインにはそれぞれのお国柄が反映されていて面白いです。
 日本は水産業の盛んな国なので、魚介シリーズという記念切手があります。一見、なんとなく図鑑に載っている絵柄のようなデザインで、海外のものと比べ動きやストーリー性が少ない印象を受けます。しかしよく調べてみると、ふぐ提灯の図柄など機智に富んだものもあるのです。
 特に金魚の切手は日本独自の文化が感じられます。金魚は暑中見舞いなどを対象とした夏のグリーティングシリーズによく採用されていて、切手の形も金魚鉢を上から見た丸いものや、横から見たものなど趣向を凝らしており、一抹の涼しさを届けてくれます。
 使われる金魚の種類は圧倒的に琉金(リュウキン)が多く、日本人の金魚のイメージの強さが感じられます。琉金の名前は安永~天明年間(1772~1789)に中国から琉球を経て渡来したことにちなみ、「琉球から来た金魚」の意で付けられたとのことですが、今ではすっかり日本の文化になっています。

参考文献:『テーマ別日本切手カタログVol.5 動物編』芦田貴雄監修 日本郵趣協会

古田優

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