ストレス社会を心穏やかに生きる(117)心に一輪の花を

　いよいよ夏の暑さが本格的になり始めて参りました今日この頃、皆様体調など崩されていらっしゃいませんでしょうか。「いのちが一番大事」くれぐれも、ご自愛賜りたく、何卒、宜しくお願い申し上げます。
　境内の草花を見てみますと、まさに「いのち真っ盛り」のこの季節、特に、雑草は青々と生い茂り、こちら側の都合によって大変申し訳ないと思いながらも、境内を清浄(しょうじょう)に保ち、檀信徒・ご来山の皆様に少しでも心地よい空間と時間をお過ごしいただきたく、毎日、雑草との戦いです。
　人間の都合によって草花の「いのち」を奪うことは、果たして許されることなのかどうか。草花に限らず、有り難い「いのち」を「いただく」ことなければ、健やかに、穏やかに、幸せに生きること叶わない私たち人間だからこそ、私たち自身が「人間の生き方」というものをよくよく見つめていくことが大切なのだろうと思います。
　仏教では、「心に【床の間】をもちましょう」、「心の床の間に【掛軸(大切な言葉や文字)】をかけましょう」、そして、「心の床の間にかけた掛軸の前に【一輪の花】をかざりましょう」と申します。
　皆様なら、どのような【床の間】をもち、【掛軸】をかけ、【一輪の花】をおかざりになりますでしょうか。どのような季節であろうとも、いつでも、「心に一輪の花を」もっていたいものです。

合掌

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