- 日替わりコラム
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7/22
2024
牛乳は工場で製造されるので、工業製品と思っている人がいるそうですが、生きものである乳牛が出してくれる畜産物です。乳牛は暑さに弱いため、牧場では扇風機やミストなどで暑熱対策をしています。それでも乳量が落ち、乳成分も冬の寒い時期に比べると低くなります。
牧場にいるのはメスの牛です。ヒトと同じ哺乳類なので、子牛を産まないと乳は出ません。日本の乳牛は99%が白黒のホルスタイン種ですが、アイスクリームやチーズに加工すると美味しいジャージーやブラウンスイスなどが飼われていることもあります。一般社団法人中央酪農会議のホームページでは、酪農や乳製品づくりの体験などができる各地の牧場を紹介しています。酪農家の仕事を理解し、乳牛の大きさを体感し、餌の種類や量、搾乳の様子、乳量などを知ることができ、アニマルウェルフェア(動物福祉)や環境問題、SDGsの取組みなどを学ぶ機会にもなります。防疫の観点から立入禁止の牧場もありますので、確認をしてからお出かけください。
酪農についてより知ることで、牛乳・乳製品をもっと好きになってもらえたら嬉しいです。そして子どもたちにとって楽しい夏休みは給食がありません。成長に大切なカルシウムが不足しないよう、ご家庭でも毎日摂る習慣をつけてほしいです。
管理栄養士/ミルク料理研究家奥泉明子
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