- 日替わりコラム
Thu
8/1
2024
大阪大学大学院の岡本玲子教授らによる「保健師が『生を衛る役割』の活動を行っていくための『6つのワザ』の5つ目は、Policy/Resource Development(政策・資源開発)です。
「資源を開発する」とは、どのような取組みなのでしょうか。
ある保健師は、個別支援をする中で子育て中の母親から、「自分は子どもの発達に不安を感じているけれど、ほかの人はどうやって解決しているのでしょうか?」という悩みを打ち明けられます。実は同じような声が多く上がっており、間違いなくニーズがあるにもかかわらず、現在の仕組みでは応えられていないことがわかってきます。そこで、ニーズを満たすための検討を重ね、「親の会」というプログラムを地域の社会資源としてスタートしたところ、継続開催され、親が主体となるとても良い形で定着に至ったそうです。
ウェルビーイングの実現のためには、古くからいわれる「ヒト・モノ・カネ・情報」のような単独の資源だけではなく、「現実をより良くしたい」という想いで社会資源をデザインする力が必要であることを示すエピソードといえるでしょう。
食品衛生においても、ニーズに合った資源を、自らデザインしていける力は、推進のための大きな力となりそうです。
リテールHACCP研究所山森純子
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