- 日替わりコラム
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10/21
2024
製造現場での虫の捕獲数管理は実施されているでしょうか。ハエなどの昆虫は成長サイクルが短く、発生に適した環境下では爆発的に増加します。放置してしまうと短期間で手に負えないほど増え、食品への混入リスクも高まります。捕虫器をセットして頻度を決めてモニタリングをするのは面倒に感じることも多いですが、異物混入を防止するためにも、虫の捕獲数管理の徹底は重要です。そしてこの捕獲数管理は、「現場の異常の早期発見」にも大変有用です。今回は、その事例をふたつ紹介します。
ひとつ目は、排水設備の破損を発見できた例です。排水設備は地中や建屋地下にあることが多く、普段は破損に気づきにくい箇所ですが、建屋地下の捕獲数が急増したことに疑問を感じて調査したところ、配管の破損による漏水が見つかりました。モニタリングによる早期発見により建屋外部への漏水拡大防止にもつながり、周囲への環境影響も抑えられた事例でした。
ふたつ目は、清掃不足箇所を発見できた例です。同じ室内である特定のエリアのみ虫の捕獲数が多かったため調査したところ、設備裏側などの洗いにくい箇所の清掃が不十分だったことが発覚しました。5Sレベルの向上につながり、工場のレベルアップにもなった事例でした。
カゴメ株式会社 未来創造LAB/中小企業診断士宮﨑健太
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