イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Wed

10/30

2024

三浦半島の自然と歴史(35)散策で発見、踏まれても強い雑草たち(1)

 普段あまり気にしないで歩いている歩道。タイルやアスファルトで覆われていて土がほとんどないようなところでも、目地の隙間から芽を出している雑草がありました。小さいものが多いので、なかなか目にとまりません。当然踏まれてもへこたれません。
 先日見かけたカラクサナズナは、ヨーロッパ原産でアブラナ科の1年~越年草です。1899年に小笠原で、1912年にも都内で確認されたそうです。ベンジルイソチオシアネートによる悪臭を含むので、牛が食べると牛乳にそのにおいが移り、商品にならなくなってしまいます。道端でも、土さえあればしっかりと広がって生えます。アライトツメクサもヨーロッパ原産。ナデシコ科ツメクサ属の1年~越年草で、東北から北海道に多く分布していますが、関東にも広がっています。初めから踏まれたような感じで、一見するとコケのようです。アスファルトの隙間や縁石の際にしぶとく茎を伸ばして生えています。茎が小さいわりに花は大きめです。ノミノツヅリはユーラシア原産、ナデシコ科ノミノツヅリ属の越年草です。日本では北海道から沖縄まで全国に見られるそうですが、つい最近初めて見ました。歩道のタイルの隙間にひっそりと咲いているのが可憐です。和名は「蚤の綴り」といい、蚤が着る衣の意味から名付けられたそうです。

参考文献:
『 雑草のはなし―見つけ方、たのしみ方』田中修著 中公新書(2007)
『道ばたの小さな草花図鑑』一日一種著 ブティック社(2021)

NPO法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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