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2024

三浦半島の自然と歴史(37)散策で発見、踏まれても強い雑草たち(3)

 ヒメコバンソウは、ヨーロッパ原産で江戸時代に侵入したイネ科コバンソウ属の一年草です。コバンソウに似ていますが、形は小判形ではなく三角形です。世界の温帯地域に分布しています。マメグンバイナズナは、アブラナ科マメグンバイナズナ属の二年草で、明治時代に確認された北アメリカ原産の帰化植物です。ツタバウンランは、ゴマノハグサ(オオバコ)科キンバラリア属の多年草で、地中海原産で大正時代に渡来し、佐賀、熊本、沖縄を除く全国に分布しています。葉が蔦(つた)に似ているのでこの名があります。マツバウンランは、同じ科のウンラン属の一~二年草で、北アメリカ原産です。淡い紫色の可憐な小花を茎の先端につけます。オランダミミナグサは、ヨーロッパ原産でナデシコ科ミミナグサ属の越年草です。1911年に横浜で確認され、北海道、本州、四国に分布しています。イヌカキネガラシは、昭和初期に帰化が確認されている、ヨーロッパ原産のアブラナ科カキネガラシ属の一年草です。黄色の可愛い花をつけるひょろ長い草です。
 これまでに挙げた雑草は、すべて外来種が帰化したものです。隙間を逃さず何気なく咲いているところがたくましく、周りの似たような仲間と共存して当たり前のように日本に住み着いているのを見ると、その生命力の強さに驚かされます。

参考文献:『 雑草のはなし―見つけ方、たのしみ方』田中修著 中公新書(2007)
『道ばたの小さな草花図鑑』一日一種著 ブティック社(2021)

NPO法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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