- 日替わりコラム
Thu
10/29
2020
工場監査では、経営方針について会社のトップにインタビューをすることがあります。たとえば、品質のよい製品をつくるためにはどのような方針を掲げ、目標を達成するためにはどのような活動をしていくのかを具体的に聞きます。今回は、工場監査の際に、ある社長からうかがった話を紹介します。
監査員が社長に、「御社には、『安全・安心をモットーに感動していただける商品づくりを目指す』との方針がありますが、具体的にはどのようなことですか」と質問しました。すると社長は、こう答えました。
「安全・安心については、従業員の衛生意識の強化はもちろんですが、異物混入を防止するために、商品製造後の機械は分解ができて、まんべんなく洗浄・殺菌ができるものを使用しています。また、デリケートな原料を加工する作業室には、菌の繁殖を防止するためにクリーンルームを設置しています。お客様から美味しいと言っていただくために原料の見直しを重ね、味を追求するために商品開発部の社員を増強してレシピも充実させました。なぜそうするのかというと、弊社ではこれまでお客様の『満足』という言葉を使ってきましたが、今はもうワンランク上の『感動』を目指しているからなんです」。社長のものづくりへの強いこだわりと、執念ともいえる情熱が伝わってくる話でした。
教育アドバイザー星森 一
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