- 日替わりコラム
Mon
12/21
2020
本シリーズは、ある大手食品企業(以下、A食品)が、今から約50年前に導入した週休2日制を、企業改革という視点から考えるものです。前回ご紹介したように、今では当たり前の週休2日制も、その導入までの道のりは平坦ではありませんでした。
A食品は労働組合から週休2日制の導入を要請されたものの、実現するためには大きな2つの課題がありました。1つ目は、「従業員を増やさないこと」です。年間休日を倍増させるために従業員を増やすと労務費が増えて経営を圧迫するため、増員せずに制度を導入しなければなりませんでした。
2つ目は、「これまでの慣行を見直すこと」です。週休2日制導入だけではなく、同時に新しい職場風土を確立してやっていかなければ、実現して定着させることは難しかったからです。
そこで私たちプロジェクトチームは、まず、社内で最も歴史があり従業員数の多かったK工場を取り上げて、どうすれば従業員を増やさずに週休2日制を導入できるかという課題に着手しました。この課題解決に必要なのは、職場における作業量を正確に見積り、その作業量に見合う要員を設定することでした。次回は、どのような手法でこの課題を解決したのかをご紹介します。
遠山技術士事務所 技術士(農芸化学)遠山茂雄
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