- 日替わりコラム
Thu
12/24
2020
大人だけではなく、今や小学生や中学生も発明にチャレンジする時代です。中にはベンチャービジネスを立ち上げて、大人顔負けの活躍をする子どもたちもいて驚かされることがあります。今回紹介する小学5年生の女の子、マヒルちゃんの発明も、今年の4月に商品化されて話題になっています。
発明のきっかけは、家族旅行で新幹線に乗ったときでした。脱いだ衣服をフックに掛けようとすると、「窓側にはフックがあるけれど、通路側にはフックがない」ことに気がつきました。「服を掛けるところは…?」と目に止まったのが座席の前にある折り畳みテーブルの留め具で、マヒルちゃんはこの留め具に掛けるハンガーを作ろうと考えたのでした。
彼女は、新幹線で利用することを目的に携帯式のハンガーの仕組みを考え、家にあるボール紙をハサミで切りながら試作品を完成させました。組み立て式が特徴で、留め具に掛ける軸と両側に伸ばす肩アームの3点のパーツからなります。各パーツは幅が5cm、長さが20cmで、ポケットやカバンに入れても邪魔になりません。
特許権が取れて、「せっかくの発明だから、事業化に挑戦しよう」と、家族でワイワイ話し合いながら商品形態やパッケージを考え、紙加工会社に生産を依頼し、オンラインショップを開いたのだそうです。
一般社団法人 発明学会 顧問平井工
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