ストレス社会を心穏やかに生きる(74)下へ下へと根を伸ばせ

　令和2年は、新型コロナウイルスや大雨洪水被害など、天災も多く、私たち人類にとって、これまでの、そして、これからの生き方そのものが問われる1年であったような気がいたします。この世界がどのような状況下にありましても、時は流れていくもので、新しい年をお迎えするにあたり、心新たに、再び前を向いて生きて行きたいものです。
　「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸 ばせ。やがて大きな花が咲く」
　マラソンランナーの高橋尚子さんが、高校時代に恩師から贈られた言葉で、高橋さんの人生を支える座右の銘だそうです。　
　人生にも、前を向きたくても向けない、花を咲かせたくても咲かない冬の寒い季節というものがあります。どう頑張ってもどうにもならないことも、人生にはたくさんあるはずです。そんな時は、高橋さんのように、頑張る方向を変えることも大切なことだと思います。困難や逆境もまた、花を咲かせるために必要で、大切な季節ということなのでしょう。
　私も、大切にしている言葉はたくさんありますが、恩師から贈られた「頑張らなくてもいい、怠けないこと」という言葉には、いつも救われております。大切な言葉や心を胸に、令和3年という新しい年をお迎えし、皆さまと共に新しい1歩を踏み出して参りたいと思います。

合掌

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