- 日替わりコラム
Thu
2/25
2021
「製品の質が安定しない」という悩みを、ときどき耳にします。特に食品は季節の変化などの影響を受けやすく、微妙な調整を間違えると品質にムラが生じてしまいます。現場のスタッフが頭を抱える場面を、私も何度も見てきました。では、どのようにすれば改善できるのでしょう。
ある食品メーカーでは季節の変化に応じて原料の分量や加工時間・方法などの変更を行い、その膨大なデータを積み重ね成功しています。一方で、データだけでは答えが見つからずスタッフの経験を重視したり、最先端技術で工場を作ればすべての生産条件を安定させることができると考えるメーカーもあります。つまり、これが正解というものはなく、それぞれでよいのです。どのような方法を選ぶにしても、最も大切なことは「現状を客観的に見て、自分の工場の強みや弱みをきちんと判断すること」だと思います。そして、弱みをどう強みに変化させ、強みをより一層レベルアップさせていけるかどうかにかかっています。
工場はさまざまありますが、日々悩みながら知恵を出し、そしてまた悩み、また知恵を出す。その繰り返しが前進の鍵となっていることが大きな共通点といえるでしょう。改めて、原料の安定、スタッフの技術の安定、機械・設備の安定、環境の安定、管理の安定を再度確認してみてはいかがでしょう。
教育アドバイザー星森 一
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