- コラム
「月刊クリンネス」に掲載された
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(執筆者や本文の情報は執筆時のものです)
整理収納アドバイザー一級認定講師 長野ゆか
片づいている環境が、時間的、経済的、精神的、安全や健康の面からもお子さんにたくさんのメリットをもたらすことは、これまで見てきた通りです。けれど声をかけるときに、「片づけないと、探し物で時間がなくなるよ」、「忘れ物をするよ」という伝え方では、子どもは「別にかまわないから放っておいて」と反発するでしょう。その理由のひとつは、この言葉かけの主語が「あなた」であり、子どもに対して「あなたは片づけなさい」というニュアンスで伝わってしまうからです。
では、主語を「私」に変えるとどうなるでしょう。「私は、あなたが探し物の時間のために焦ってほしくないから、片づけてほしい」、「私は、あなたが忘れ物をしないと思えたら安心」となります。これならば自分自身の気持ちの表現であり、子どもを責めることにはなりません。
子どものためにと思って「片づけなさい」と言っているつもりでも、実は子どもを心配したくない自分のためでもあるのではないかと気づくと、これまでより少しだけ、気持ちに余裕が生まれます。そして、子どもの片づけを見守り、サポートすることができるようになるでしょう。
子どもの片づけ力を伸ばすには、親自身が自分と子どもとのかかわり方を客観的に見つめて変わる力を持ち、実際に変わることができるかどうかが、とても大切です。
(2020年1月号掲載)
子どもの片づけで深刻な相談になるのは、思春期のお子さんのケースです。子ども部屋は足の踏み場もなく、布団の上もスマートフォンや教科書でいっぱい。畳んで渡した洗濯物も崩れているので見かねて片づけると、子どもは「勝手に触るな」と怒る。けれど、「片づけなさい」と言っても自ら片づけるわけもなく、一体どうすればいいのでしょうと大きなストレスを抱えている親御さんもいます。
こんなときは、まずは放置してくださいとアドバイスします。お子さんに、「日々の生活ができているのは、親御さんの片づけのおかげだ」ということに気づいてもらうためです。いったん放置すれば部屋はさらにひどい状態になりますが、ここは我慢比べです。ただし子ども部屋といっても我が家の一室ですから、汚すぎる状態を親御さん自身が我慢できないのなら、「あなたのため」ではなく、「私が嫌だから」と割り切って子どもに伝え、片づけてもよいでしょう。散らかるのがストレスか、子どもとの関係性がストレスか、原因を見極めることができます。
あるケースでは部屋を放置した結果、子ども部屋から異臭が発生し、子どものほうから初めて助けを求めてきたそうです。双方にたくさんの気づきがあり、その後、親子の会話が増えたとのこと。子どもの成長のために、時には手も口も出さず見守ることが必要なのは、片づけも同じです。
(2020年3月号掲載)
私は、企業研修で働く人に向けて片づけ方の研修をしています。受講者は40代以上の男性が多いのですが、ときおり「うちの娘は20歳も過ぎているのに、片づけもできないんです」と言われることがあります。こういう場合、言っているご本人は几帳面であることが多く、罪深いなといつも感じます。
そもそも、片づけの定義や方法を学校も親も教えません。ですから、子どもたちには学ぶ機会がありません。大人たちは、「大人になれば自然に片づけができるようになる」と思っているので、自分たちが教えてこなかったことにすら気づいていない場合が多いようです。ご自身は感覚的に片づけができるのですがそこには再現性がないために、お子さんは同じようにできません。理論で教えるからこそ具体的なアドバイスが可能であり、片づけができるようになるのです。
小学校で片づけ講座をした時、ある女の子が「自分は片づけ『すら』できない」と泣いて私のところへ来たことがあります。冒頭の男性が思い浮かびました。彼女はきっと普段から、否定的な言葉をかけられているのでしょう。けれど実は、片づけはあるべき場所にものがあるだけで「元の場所に戻せているから使えたね」と、子どもを褒めることから始まります。まずは大人が、意識と行動を変えていくことが大切です。
(2020年5月号掲載)
子どもの片づけ能力が高いことのメリットは、「いつもきれいな部屋で過ごせる」だけではありません。精神的なメリットや効率的な時間の使い方はもちろん、安全・安心、健康、良好なコミュニケーションなどの効果が一生得られます。加えて、片づけを学ぶ過程からも大切な気づきがあります。
たとえば、片づいた引き出しの中に何気なく入っているシャツ1枚。そこにどれだけの手間がかかっているでしょう。子どもがそのことに気づけば、日々当たり前に生活できていることへの感謝が生まれます。シャツ1枚から対象を広げることができれば、学校や社会のインフラ、生活に対しても同様に感謝できるようになるでしょう。
自立の力も身につきます。そもそも、このシャツ1枚を持つか持たないかを考えることから始まり、自分で物の価値を判断し、リスクを考えられるようになるからです。また、誰かと一緒に片づけを進めれば、「相手の価値観を受け入れる」ことと直面します。「自分にはゴミに見える紙1枚も、思い出の詰まった大事なものかもしれない」と相手に寄り添い、想像する。相手を否定せず、話を聞いて受け入れ、解決に向け工夫改善する。そんな尊重の心も身につくはずです。片づけは、子どもの人生を応援する大きな力なのです。
(2020年7月号掲載)
NEW
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(3)
NEW
食で“魚”を愉しむ(4)
素晴らしき
生きものたち(1)
障がい者が働きやすい
職場を目指して
乳製品の
魅力と健康
衛生視点で
感染症・災害時の
BCPを考える(1)
誌上でめぐる
世界の恐竜化石(1)
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(2)
今こそ知っておきたい
「GAP」
バッタ博士の
バッタの話
高齢社会で生きる
合っていますか?
その日本語(2)
工場点検から
見えてくるもの
古くて新しい感染症
「結核」
京都の魅力を訪ねて(3)
ネズミ豆知識(2)
認知症の予防(3)
食品衛生に
取り組むあなたへ(5)
ビジネスに役立つ
文章講座(1)
人と犬と猫が
ともに暮らすこと(1)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(7)
展覧会に出かけると(4)
認知症の予防(2)
ネズミ豆知識(1)
先人達の
マーケティングに
学ぶ(2)
食品衛生に
取り組むあなたへ(4)
デング熱と蚊
野菜を美味しく食べて
健康に(2)
食品衛生に
取り組むあなたへ(3)
先人達の
マーケティングに
学ぶ(1)
寄生虫あれこれ(1)
認知症の予防(1)
展覧会に出かけると(3)
食品衛生に
取り組むあなたへ(2)
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(1)
身近な食中毒
イルカが教えて
くれること(4)
食品衛生に
取り組むあなたへ(1)
ヤマビルって
どんな生きもの?
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(6)
沖縄のいきもの事情(6)
植物と人々の暮らし(2)
1か月で1キロ痩せる
ダイエット
もっと知りたい
漬物の魅力
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(3)
植物と人々の暮らし(1)
野菜を美味しく食べて
健康に(1)
冷凍食品の豆知識
京都の魅力を訪ねて(2)
沖縄のいきもの事情(5)
食品衛生管理における
ヒューマンエラー対策
京都の魅力を訪ねて(1)
免疫力を高める食事
イルカが教えて
くれること(3)
食で“魚”を愉しむ(3)
片づけられる
子どもに育てる(3)
さまざまな依存症
沖縄のいきもの事情(4)
異臭苦情問題を考える
イルカが教えて
くれること(2)
食で“魚”を愉しむ(2)
夜空を眺めて
みませんか(2)
発達障害とは
ぶらぶら歩きの
極意(2)
大人の食物アレルギー
イルカが教えて
くれること(1)
おふくろの味の
底ぢから(3)
片づけられる
子どもに育てる(2)
沖縄のいきもの事情(3)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(5)
おふくろの味の
底ぢから(2)
夜空を眺めて
みませんか(1)
おふくろの味の
底ぢから(1)
食品企業改革
ものがたり
コウノトリの
過去・現在・未来
片づけられる
子どもに育てる(1)
注目すべき
食中毒(4)
展覧会に出かけると(2)
子どもの健康
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(4)
沖縄のいきもの事情(2)
お宝をまもる営み
沖縄のいきもの事情(1)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(3)
今日から始める!
片づけ入門
水と健康(2)
水と健康(1)
暮らしの頼れる
パートナー
「介助犬」
さまざまな健康障害
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(2)
リバウンドしない
ダイエットのために
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(1)
注目すべき
食中毒(3)
展覧会に出かけると(1)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(2)
持続可能な
開発目標(2)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(1)
持続可能な
開発目標(1)
薬と仲良く、
元気な毎日
上野動物園の
ジャイアントパンダ
食生活を
”少しだけ変えて”
健康に
異物混入問題を
考える
多摩動物公園
昆虫園だより
食物アレルギーと、
どうつきあっていくか
食品を介して感染する
恐れのあるウイルス
歯の健康は、
心と体の健康
介護保険制度と
お金(2)
安富和男先生の
面白むし話(22)
食品工場の
「やってはいけない」
(2)
介護保険制度
とお金(1)
食品工場の
「やってはいけない」
(1)
安富和男先生の
面白むし話(21)
身のまわりの感染症
安富和男先生の
面白むし話(20)
自然災害と
感染症対策
知っておきたい
介護のこと
たっぷり野菜で、
心も体も健康に
安富和男先生の
面白むし話(19)
食品事故を
防ぐために
安富和男先生の
面白むし話(18)
家庭でできる
ノロウイルス対策
安富和男先生の
面白むし話(17)
見逃さないで!
病気のサイン
(4)
安富和男先生の
面白むし話(16)
温泉って、
どんなもの?
安富和男先生の
面白むし話(15)
季節と暮らす(2)
安富和男先生の
面白むし話(14)
子どもたちの
心の声を聴く(1)
安富和男先生の
面白むし話(13)
注目すべき
食中毒(2)
安富和男先生の
面白むし話(12)
見逃さないで!
病気のサイン
(3)
安富和男先生の
面白むし話(11)
今さら聞けない?
食品衛生のウソホント
(2)
安富和男先生の
面白むし話(10)
今さら聞けない?
食品衛生のウソホント
(1)
安富和男先生の
面白むし話(9)
季節と暮らす(1)
安富和男先生の
面白むし話(8)
上野動物園飼育係通信
安富和男先生の
面白むし話(7)
アンチエイジング
安富和男先生の
面白むし話(6)
老化のサイン(2)
安富和男先生の
面白むし話(5)
老化のサイン(1)
安富和男先生の
面白むし話(4)
温泉めぐり春夏秋冬
安富和男先生の
面白むし話(3)
注目すべき
食中毒(1)
安富和男先生の
面白むし話(2)
安富和男先生の
面白むし話(1)
食中毒を
防ぐために
食で“魚”を愉しむ(1)
合っていますか?
その日本語
見逃さないで!
病気のサイン
(2)
みんなで減らそう!
フードロス
こんなところで、
ノロウイルス感染
蚊が媒介する感染症
ぶらぶら歩きの
極意(1)
子どもたちへの
環境教育
見逃さないで!
病気のサイン
(1)
ネコからの
「ズーノーシス」
新型
インフルエンザ等
対策特別措置法
乳製品の
魅力と健康
高齢社会で生きる
認知症の予防(3)
認知症の予防(2)
野菜を美味しく食べて
健康に(2)
認知症の予防(1)
身近な食中毒
1か月で1キロ痩せる
ダイエット
野菜を美味しく食べて
健康に(1)
免疫力を高める食事
さまざまな依存症
発達障害とは
おふくろの味の
底ぢから(3)
おふくろの味の
底ぢから(2)
おふくろの味の
底ぢから(1)
子どもの健康
水と健康(2)
水と健康(1)
さまざまな健康障害
リバウンドしない
ダイエットのために
薬と仲良く、
元気な毎日
食生活を
”少しだけ変えて”
健康に
歯の健康は、
心と体の健康
たっぷり野菜で、
心も体も健康に
見逃さないで!
病気のサイン
(4)
見逃さないで!
病気のサイン
(3)
アンチエイジング
老化のサイン(2)
老化のサイン(1)
見逃さないで!
病気のサイン
(2)
見逃さないで!
病気のサイン
(1)
素晴らしき
生きものたち(1)
誌上でめぐる
世界の恐竜化石(1)
バッタ博士の
バッタの話
ネズミ豆知識(2)
人と犬と猫が
ともに暮らすこと(1)
ネズミ豆知識(1)
寄生虫あれこれ(1)
イルカが教えて
くれること(4)
ヤマビルって
どんな生きもの?
沖縄のいきもの事情(6)
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(3)
沖縄のいきもの事情(5)
イルカが教えて
くれること(3)
沖縄のいきもの事情(4)
イルカが教えて
くれること(2)
イルカが教えて
くれること(1)
沖縄のいきもの事情(3)
コウノトリの
過去・現在・未来
沖縄のいきもの事情(2)
沖縄のいきもの事情(1)
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(2)
目黒寄生虫館に
展示されている
寄生虫(1)
上野動物園の
ジャイアントパンダ
多摩動物公園
昆虫園だより
安富和男先生の
面白むし話(22)
安富和男先生の
面白むし話(21)
安富和男先生の
面白むし話(20)
安富和男先生の
面白むし話(19)
安富和男先生の
面白むし話(18)
安富和男先生の
面白むし話(17)
安富和男先生の
面白むし話(16)
安富和男先生の
面白むし話(15)
安富和男先生の
面白むし話(14)
安富和男先生の
面白むし話(13)
安富和男先生の
面白むし話(12)
安富和男先生の
面白むし話(11)
安富和男先生の
面白むし話(10)
安富和男先生の
面白むし話(9)
安富和男先生の
面白むし話(8)
上野動物園飼育係通信
安富和男先生の
面白むし話(7)
安富和男先生の
面白むし話(6)
安富和男先生の
面白むし話(5)
安富和男先生の
面白むし話(4)
安富和男先生の
面白むし話(3)
安富和男先生の
面白むし話(2)
安富和男先生の
面白むし話(1)
NEW
食で“魚”を愉しむ(4)
今こそ知っておきたい
「GAP」
工場点検から
見えてくるもの
食品衛生に
取り組むあなたへ(5)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(7)
食品衛生に
取り組むあなたへ(4)
食品衛生に
取り組むあなたへ(3)
食品衛生に
取り組むあなたへ(2)
食品衛生に
取り組むあなたへ(1)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(6)
もっと知りたい
漬物の魅力
冷凍食品の豆知識
食品衛生管理における
ヒューマンエラー対策
食で“魚”を愉しむ(3)
異臭苦情問題を考える
食で“魚”を愉しむ(2)
大人の食物アレルギー
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(5)
食品企業改革
ものがたり
注目すべき
食中毒(4)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(4)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(3)
注目すべき
食中毒(3)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(2)
食品にまつわる
トラブルから学ぶ
(1)
異物混入問題を
考える
食物アレルギーと、
どうつきあっていくか
食品工場の
「やってはいけない」
(2)
食品工場の
「やってはいけない」
(1)
食品事故を
防ぐために
注目すべき
食中毒(2)
今さら聞けない?
食品衛生のウソホント
(2)
今さら聞けない?
食品衛生のウソホント
(1)
注目すべき
食中毒(1)
食中毒を
防ぐために
食で“魚”を愉しむ(1)
みんなで減らそう!
フードロス
NEW
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(3)
障がい者が働きやすい
職場を目指して
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(2)
合っていますか?
その日本語(2)
京都の魅力を訪ねて(3)
ビジネスに役立つ
文章講座(1)
展覧会に出かけると(4)
先人達の
マーケティングに
学ぶ(2)
先人達の
マーケティングに
学ぶ(1)
展覧会に出かけると(3)
印象アップ!
ビジネスメールの
コツ(1)
植物と人々の暮らし(2)
植物と人々の暮らし(1)
京都の魅力を訪ねて(2)
京都の魅力を訪ねて(1)
片づけられる
子どもに育てる(3)
夜空を眺めて
みませんか(2)
ぶらぶら歩きの
極意(2)
片づけられる
子どもに育てる(2)
夜空を眺めて
みませんか(1)
片づけられる
子どもに育てる(1)
展覧会に出かけると(2)
お宝をまもる営み
今日から始める!
片づけ入門
暮らしの頼れる
パートナー
「介助犬」
展覧会に出かけると(1)
持続可能な
開発目標(2)
持続可能な
開発目標(1)
介護保険制度と
お金(2)
介護保険制度
とお金(1)
知っておきたい
介護のこと
温泉って、
どんなもの?
季節と暮らす(2)
子どもたちの
心の声を聴く(1)
季節と暮らす(1)
温泉めぐり春夏秋冬
合っていますか?
その日本語
ぶらぶら歩きの
極意(1)
子どもたちへの
環境教育