- 日替わりコラム
Wed
1/20
2021
企業は生き残るために、常に右肩上がりの売上げや利益を目指すものです。したがって、経営者は企画・開発部門から画期的な新商品が出てくることを待ちわびているのです。
この開発業務が停滞すると、経営者は痺(しび)れを切らして具体的な指示を出さざるを得ません。いわゆる「トップダウン」です。これは企画・開発担当者にとっては、仕事の遅さを叱責されているようなものなのです。経営トップから具体的な指示が出されてしまえば、担当者は内心「これでは駄目だ」と思いながらも、組織の一員として従わざるを得なくなります。「社長の指示だから仕方ない」と、しぶしぶ言われた通りに仕事をこなすのです。しかし、このような仕事のやり方で成功するはずはありません。もし仮に失敗した場合、あなたは「社長の指示で行ったので、私の責任ではありません」と上司に言えるでしょうか。
本来、企画・開発担当者は、経営者に不安を与えないように常に前倒しで業務を行うものなのですが、それでもトップダウンとなってしまうこともあります。そのような場合は具体的な指示をそのまま実行するのではなく、経営者の思いを汲んで、どの部門やジャンルに対してどのような不安を感じているのかを見極め、それらの不安を解消するためのより良い代替案を提示しましょう。それがプロの仕事のやり方です。
商品開発アドバイザーH・B 山越
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