- 日替わりコラム
Thu
3/4
2021
若者が就職活動をする際に、「自分探し」という言葉をよく使うようです。就職活動の時点でどれだけの人が、あるべき自分を見つけられているのかはわかりません。しかし、仮に仕事に就く前に「自分はこのような仕事に向いている」と方向性を見極められたとしても、思い通りの仕事に就くことができる確率は極めて低いのが現実です。
すると、いざ社会人になっても、与えられた仕事に対して「自分がやるべき仕事はこんなことではない」と不満ばかりが先に立ち、真摯に向き合うことができなくなります。結果として「こんな簡単な仕事もできないのなら、ほかの仕事は無理だろう」と、重要な仕事を任せてもらえなくなります。仕事とは、信頼があって初めて任されるものだからです。したがって、最初から自分の仕事への理想などは持たずに、与えられた仕事の中で自分の得意不得意を嗅ぎ分けながら工夫を重ねていくことのほうが好ましいといえます。与えられた仕事に対してどう向き合うかで、すべてが決まるのです。
古代ギリシア人哲学者タレスは「人生で一番難しいのは自分自身を知ること※ 」と言っています。難しいのは自分の限界を知ることではなく、可能性を知ることです。どのような仕事に就いても、その中に自分の活躍の可能性を見出していくことが重要なのです。
※ 「人生で一番難しいのは自分自身を知ること。人生で一番簡単なのは他人を批判すること。人生で一番楽しいのは目標を立てて挑戦すること」
商品開発アドバイザーH・B 山越
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