- 日替わりコラム
Tue
3/9
2021
コロナ禍によって多くの企業でテレワークが導入され、一部の企業はアフターコロナにおいてもテレワークを継続することを表明しています。では、アフターコロナの世の中ではテレワークが中心となり、もうオフィスはいらなくなるのでしょうか。
オフィス環境に関するある協会がアンケート調査をしたところ、「テレワークが導入されればオフィスは不要か」という設問に対し、「不要」と回答した人は7.3%に止まりました。他方で、「これまで通り必要」と回答した人は6割、また、「これまでと違った形で必要」と回答した人は3割でしたが、興味深いのは、在宅勤務を経験した人ほどそう回答した人が多かった点です。これらは、在宅に限定されていたとはいえテレワークの導入により客観的に自分たちのオフィスを見ることができるようになった結果、テレワーク時代のオフィスの有り様を見直すべきだという気運が高まっていることを示しています。
ちなみに同調査で、アフターコロナでは見直すべきオフィスの機能のトップは、「ひとりで集中できる場所」でした。次点は「自宅で持てない機能(コピー機、3Dプリンターなどの高機能出力機や情報システム)を使用する場所」でした。以上の結果は、テレワークと出社を組み合わせたハイブリッド型のオフィスを考えるヒントになります。
東京造形大学 造形学部デザイン学科 教授地主廣明
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