- 日替わりコラム
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3/29
2021
個人情報保護法上の個人情報とは、生存する個人に関する情報であり、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述により特定の個人を識別することができるものをいいます。
個人情報取扱事業者は、個人情報に関して利用目的の通知をし、適正に取得・利用する義務があります。事業者がデータベースで大量の個人情報を取り扱う場合には、漏洩したときの権利侵害はより大きくなりますので、個人情報保護法によって、個人データを取り扱う個人情報取扱事業者が遵守すべき義務(6か月を超えて継続的に個人データを取り扱う場合にはさらに高度の義務)が定められています。たとえば、取り扱うデータを正確かつ最新の内容に保ち、必要がなくなった場合に消去する義務、データの安全管理に必要かつ適切な措置(情報セキュリティー対策)を講じる義務、データを取り扱う従業員・委託先の監督義務などです。
個人情報が漏洩した場合には、漏洩された者はプライバシー権を侵害されたとして、事業者に対し不法行為に基づく損害賠償請求、従業員の故意・過失行為については使用者責任に基づく損害賠償請求ができます。個人情報漏洩に関する裁判では、漏洩した情報の種類・内容、情報漏洩による具体的な二次被害の有無、漏洩後の企業の対応などを考慮し、数千円〜数万円程度の賠償が認められています。
アジアンタム法律事務所 弁護士高橋辰三
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