- 日替わりコラム
Wed
10/6
2021
暑い夏が過ぎても、体臭が気になるという人がいます。体臭は自分ではわかりにくく、人にも相談しにくいものです。
一橋大学大学院で統計学の研究をしていた石田翔太氏は、自分が体臭で深く悩んだ経験から、体臭を分析して数値化、いわゆる「見える化」して体臭のケアに役立てる「体臭測定キット」を開発しました。
Tシャツ、活性炭でできた臭気物質吸着剤などが入った「体臭測定キット」が依頼者に郵送されるので、臭気物質吸着剤を装着したTシャツを24時間着た後、付属の容器に密封して返送します。
Tシャツに付着した体臭は、臭気判定士(国家資格)による嗅覚検査で数十種類に分類され、臭いの強弱を5段階で評価します。あわせてガスクロマトグラフ質量分析計により、加齢臭のノネナールや足臭のイソ吉草酸など40種類程度の原因物質の量を10段階で評価します。また、臭気を発する身体の部位も特定します。
分析結果と評価、対策方法の提案まで、すべて郵送でのやり取りで完結します。プライバシーが保護され、施設に通う必要もありません。キットの価格は1万5000円で、腋臭判定だけの場合は1万円です。思い込みで体臭を気にしている場合もあり、調査結果で客観的に問題がないことを知って晴れやかになる人も多いそうです。
一般社団法人 発明学会 顧問平井工
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス