- 日替わりコラム
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11/15
2021
ご家族やご自身が食物アレルギーを持っている場合、加工食品のアレルギー表示はアレルギー発症予防の上でとても重要な情報です。そのため加工食品の製造業者は、正確な食品表示のために大変なエネルギーを注いでいます。しかし残念ながら、ラベルの貼り間違えやアレルギー物質の表示欠落などによる製品の回収が少なからず報告されています。
食品衛生法と食品表示法の改正が本年6月から完全施行され、新たに事業者が食品などの自主回収(リコール)を行った場合、リコール情報を行政に届け出ることが義務化されました。届け出のあった情報は、厚生労働省のホームページ「食品衛生申請等システム」の「公開回収事案検索」で誰でも確認することができます。公開されている回収情報は、商品名、製造業者情報、回収状況、健康被害などで、対象食品を喫食した場合の消費者の生命または健康に対する危害発生の可能性によって、クラスⅠからクラスⅢの3つのクラスに分類されています。
本年1月から7月までの食品表示に関わる自主回収情報100件のうち、消費者の生命または健康に対する危害発生の可能性が高いクラスⅠと分類されている情報は46件でした。なお、アレルゲン(特定原材料に準ずる品目も含む。)を含む旨に関する表示については、クラスⅠに分類されています。
東京食品技術研究所 学術顧問鈴木達夫
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