SDGsビジネス最前線(9)SDGsゴール7「クリーンなエネルギーをみんなに」

　クリーンエネルギーとは、太陽光や風力、バイオマス※1 、地熱、波力・潮力など自然由来のエネルギーを指します。同じ意味で、よく「再生可能エネルギー(再エネ)」という言葉も使います。これは英語の「リニューアブル・エナジー」の翻訳で、「使っても、また再生される」という意味です。日本政府は、2030年までに再生可能エネルギーの割合を36～38％と大幅増を目指す方向で調整しています。
　では、原子力発電(原発)はクリーンなのでしょうか。実はSDGsに、原発の記述はありません。ただ、発電後の「使用済み核燃料」の最終処分地が国内で選定すらされていないこと、福島県であのような大事故が起こり、多くの住民が避難を余儀なくされたことを考えると、「クリーン」とは言い難い印象です。「太陽光や風力は不安定なので、需要を賄いきれない」、「不安定なエネルギーは電力系統に悪影響を与える」などの意見も聞きますが、海外ではブロックチェーン※2 やバーチャル発電所などの新技術を駆使し、再エネのシェアを高めています。
　神戸市にあるシン・エナジー株式会社は、地域の再エネ開発で知られています。畑の上にソーラーパネルを設置する「営農型太陽光発電」や、「地域の未利用木材を活用したバイオマス発電」など、エネルギー自給率を向上させ、地域の付加価値を高める取組みを行っています。

※1 木材や糞尿など生物由来の資源
※2 情報通信ネットワーク上で、取引記録などに暗号技術を用いて処理する方法であり、インターネット上での信頼の仕組みのひとつ

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