- 日替わりコラム
Tue
12/7
2021
国は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、「2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)」を目指すことを宣言しました。その実現に向けて建築界も大きく動いており、ZEB※ の推進が進められています。
古い市庁舎をリノベーションして温室効果ガスを80%減、電気・ガス代を年間290万円減としたのは福岡県久留米市です。専門家のアドバイスを受けながら、太陽光発電、蓄電池、断熱材、LED、高効率のエアコンの設置などを組み合わせることで実現したものです。神奈川県足柄上郡の開成町は、消費エネルギー81%減となるZEBのトップクラスの市庁舎を建築しました。長野県上田市は、新庁舎を建設するにあたり、入札段階でエネルギー減50%以下を条件に設定しました。
民間の活動で注目したいのは、「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」(略称=エネ経)です。神奈川県小田原市に事務所があり、鈴廣(すずひろ)グループ代表取締役副社長の鈴木悌介(ていすけ)氏が代表理事です。
エネ経は、地域の経済活動を担う中小企業が再生可能エネルギーを自給し、持続可能な社会を創るために生まれました。公開講座やノウハウ連携、現地視察、アドバイス事業、各地の実践事例のレポート紹介など、多くの具体的な活動が展開されています。
※ 「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」の略で、快適な室内環境でありながらも年間の一次エネルギー消費量がゼロまたはマイナスの建築物のこと。「ゼブ」と読む
食総合プロデューサー金丸弘美
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス