- 日替わりコラム
Fri
1/7
2022
旬の野菜には、その季節に体が欲する成分が豊富に含まれています。体を温める糖質が豊富な根菜類の中で、年末年始で胃腸がお疲れ気味のこの時季に特にいただきたい冬野菜は大根です。
春の七草のひとつ「すずしろ」として古くから親しまれている大根には、ジアスターゼというでんぷんの分解を促進する消化酵素が含まれるため、でんぷんが豊富なごはんなどと一緒に食べると、消化を助け、胃腸の働きをサポートしてくれます。ジアスターゼは、皮に豊富に含まれているので、皮ごとすり卸していただくのがお勧めです。加熱に弱く、時間とともに減少するため、食べる直前にすり卸し、生でいただきましょう。また、たんぱく質や脂質の消化酵素も含まれますので、大根おろしを添えることで、消化が促されます。すり卸すことで辛みの成分であるイソチオシアネートが生成されるので、抗酸化作用や殺菌作用、解毒作用も期待できます。大根は先のほうが辛みが強いため、そのぶんイソチオシアネートも豊富です。
大根の先のほうは卸しに、真ん中はみずみずしく最も甘みがあるため、おでんやふろふきに、葉の近くは辛みが少なく硬いので、サラダがお勧めです。また、緑黄色野菜でもある大根の葉は栄養豊富です。大根を丸ごと食べて、寒い冬を健康に過ごしましょう。
管理栄養士・野菜ソムリエプロ篠原絵里佳
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