- 日替わりコラム
Mon
5/16
2022
私たちの施設では、視覚障がい・精神障がい・知的障がいなど、さまざまな障がいをお持ちの方が、それぞれの課題と向き合いながら一生懸命に働いています。
障がい特性の中に、「こだわり」というものがあります。ダウン症のAさんは、お弁当にどんなおかずが入っていたか、一番おいしかったおかずは何だったかを伝えるため、自分が完食したお弁当箱を毎日順番通りにニコニコしながら見せて回っています。しかし、対象となる人が買いものに出かけていたりすると、順番通りに回れませんので「こだわり」を通すことができず、とても悲しい気持ちになってしまいます。
Aさんがお弁当箱をみんなに見せる理由は、完食したことをみんなから褒めてもらえること、そしてそれが自分の役割だと理解しているからだと思います。Aさんがスタッフ一人ひとりとコミュニケーションを取ることで職場の雰囲気が明るくなり、また、スタッフそれぞれにAさんへの配慮の気持ちが芽生えます。Aさんにとっても、役割を果たしたという充実感が得られます。「こだわり」が強ければ強いほど、場の空気が読めないために排除されやすい傾向にありますが、その「こだわり」を見守ることのできる環境こそが、障がいを持つ人にとっても周囲の方々にとっても働きやすい職場なのだと思います。
就労継続支援B型事業所 ココロスキップ 施設長大政マミ
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