- 日替わりコラム
Wed
6/1
2022
6月は「環境月間」であり、環境改善に関するさまざまな行事や活動が行われます。また、6月5日は国連で定められた「世界環境デー」で、日本でも環境基本法により「環境の日」に制定されています。
皆さんは、市民グループや河川管理者などが連携して行う「身近な水環境の一斉調査」をご存知でしょうか。毎年、6月5日に近い日曜日を一斉調査日として調査を実施しています。2004年から実施され、初年度の参加者数は4000人、調査地点2545か所でしたが、2021年には646団体が参加し、調査地点も5433に広がっています。
川や湖の水質は季節によって変動するため、同時期に調査することで各年度の比較ができるようにしています。誰にでもできる調査内容でありながら、一定の精度を保つ測定方法や測定項目を決めるまでには、ずいぶん苦労されたとのことです。
改善が重ねられた結果、統一した測定項目は「現地の気温・水温、試水水温※ 、COD(化学的酸素要求量)」に至りました。また、実行委員会から無償配布されるCOD測定のための検査キットを同一の製造ロットにするなど、こだわった内容となっており、100年先の未来に活動を引き継いでいくことを目標としています。興味のある方は、「身近な水環境の全国一斉調査」で検索してみてください。
※ 測定のために採水した水の温度
参考文献:『 見る・知る・調べる水〜身近な水環境の全国一斉調査10 年の歩み』
身近な水環境の全国一斉調査10年誌編集委員会編 星雲社
古田優
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