- 日替わりコラム
Fri
7/1
2022
初めまして。これから、私が出会った「素晴らしき生きものたち」を連載で紹介します。初回は、今一番私とのつながりが深い我が家の犬たちです。
爺ちゃん犬は、雑種の日本犬「モシリ」。今年2月に18歳になった超高齢犬です。我が家の6匹目の犬で、生後2か月からずっと一緒に暮らしています。さすがに足が弱り、腰も落ちてたどたどしい歩みですが、ゆっくり散歩が日に3回、食欲も旺盛で元気です。でも数年前には夏の暑さや冬の冷え込みで、もうだめかと思ったことが数回ありました。それが感じられなくなったのは、3年前のことでした。
77日齢のメスのアイヌ犬「まりも」が、新たに家族に加わったのです。モシリは変わりました。まりもが庭に出たり、部屋に戻ったりすると、その鼻先まで接近して「わん、わん」と鳴き、散歩中はまりもを目で追っています。自分の体力を知っているのでしょう。それ以上の関わりはしません。優しく孫を見守る爺さんのようです。
それからです。モシリに張りがでました。生きる力が強くなりました。それを引き出したのは、まりもです。私やかみさんにはできない役を担ってくれているのです。犬は人の世界に入り込んできた社会性の強い生きものですが、人にはできない犬同士のつながりに感じ入っています。
富山市ファミリーパーク 名誉園長・元日本動物園水族館協会 会長山本茂行
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