- 日替わりコラム
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10/31
2022
昨年実施された新入社員へのある調査では、「退職を考えたことがあるか」との問いに、約半数が「ある」と回答しました。時期については「入社4〜6か月後」が最も多かったそうです。主な理由は、「仕事が合わない」、「人間関係がよくない」などでした。今年入社した新入社員の皆さんも半年を過ぎ、中には心が揺り動かされている人もいるかもしれません。一方、管理職の中には、「半年も研修をしているのに、こんな基礎的なこともマスターしていないのか。困った社員だ」と思っている人がいるかもしれません。
ある教育評論家は、社内でなかなか成果を出せない人を「困った社員」と思うのではなく、「困っている社員」と理解することが大切だと述べています。「仕事が未熟で困った社員」と一方的に決めつけるのではなく、「何に、どのように困っているのか」をしっかりと聴き、課題を共有して先輩たちからのフォロー体制や遠慮なく相談できる窓口を設置するなど、具体的な対策を立てましょう。
新入社員の皆さんの様子を見ながら職場環境を充足することができれば、「困った社員」はいつか、「困っている人を助ける社員」に成長するでしょう。新入社員を一人も置き去りにしない、そんな温かい心配りと体制づくりをお願いしたいものです。
教育アドバイザー星森 一
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