- 日替わりコラム
Fri
6/2
2023
映画やTVドラマの製作資金を調達するために、画面の中に登場する小道具などに商品やブランドをさりげなく登場させることで広告料を得ることがあります。これを「プロダクトプレイスメント」といいます。この資金調達手法を取り入れて製作された映画には、古くは『私をスキーに連れてって※1 』、最近では新海誠監督の『天気の子※2 』が有名です。
昨今、民放TV局があまり時代劇を製作しなくなったのは、現代の商品やブランドを登場させられず、このプロダクトプレイスメントによる資金調達ができないため、CM※3 収入だけに頼らざるを得なくなっているのも一因だといわれています。
開発者が自分のアイデアを実現するためには、資金が必要となります。その調達方法には、企業内であれば役員会で新製品の企画をプレゼンテーションして予算を獲得したり、金融機関から融資を受けるなどがあります。しかし、いずれの場合にもスポンサーヘの説得が必要です。そこで、開発者は日々、企画力だけではなく、その企画内容をわかりやすく上手に伝えるためのプレゼンテーション能力にも磨きをかけておくべきなのです。
近年、個人的な企画アイデアの場合は、クラウドファンディング※4 によって、広く一般から資金調達をする場合もあるようです。
※1 ホイチョイ・プロダクション原作 製作:フジテレビジョン、小学館 1987 年
※2 新海誠監督 製作:「天気の子」製作委員会(東宝他) 2019 年
※3 コマーシャル・メッセージの略称。主に放送における広告
※4 群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語。不特定多数の人がインターネット上などで個人や組織に対して資金提供すること
商品開発アドバイザーH・B 山越
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