イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2023

三浦半島の自然と歴史(20)金沢八景と柴漁港

 元禄7年、中国の僧心越禅師(しんえつぜんじ)が、能美堂(現在の能見台)からの景色が湖南省の名所である瀟湘(しょうしょう)八景に似ていると絶賛したことから、金沢八景と名付けられたそうです。金沢八景は、幕末に葛飾北斎と人気を二分した歌川広重が描いているほど景色の良いところで、京急線の駅名にもなっています。駅の大改修が行われ、金沢シーサイドラインとの乗り換えがスムーズになりました。このシーサイドラインが根岸線の新杉田駅まで海岸線をつないでおり、途中に八景島シーパラダイス、三井アウトレットパーク横浜ベイサイドや横浜南部市場があります。
 東京湾は小魚、ゴカイ、カニ、エビなどの餌が豊富なため、脂がたくさん乗って身も柔らかいマアナゴが獲れることで知られています。中でも柴漁港で水揚げされる「小柴のあなご」は有名で、松輪サバと並び、神奈川県のプライドフィッシュ※ になっています。
 マアナゴはデリケートな魚で、酸素が薄くなったりストレスがかかると、白くまだらになって身が硬くなり鮮度が落ちるそうです。そのため、マアナゴを傷つけたりストレスを与えたりせずに獲る「アナゴ筒漁」が行われています。長い間禁漁になっていたシャコ漁は一時解禁されましたが、また禁漁になり、最近は、春と秋に少量だけ出荷される貴重な食材となっています。

※ 地元の漁師が自信を持って選んだおいしい魚

認定NPO法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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