- 日替わりコラム
Fri
6/16
2023
工場や倉庫の防犯に不可欠な南京錠を、スマートフォンで管理するという電子システムを福岡市のスタートアップ企業、KEYes(キーズ)株式会社が商品化して注目されています。
アプリを入れたスマホから電子南京錠に、Bluetooth※ で送受信する仕組みです。スマホから送られた信号が、南京錠の胴体に内蔵された小型モーターを回転させてラチェットを動かし、解錠します。施錠は従来通り、バーを手で押し込みます。1台のスマホで複数の南京錠に対応できるため、鍵束を持ち歩かずに済むことが特長です。鍵の受け渡しがスマホの通信で完了するので合鍵の必要がなく、今までのように管理所に鍵を取りに行ったり返しに行ったりという面倒もありません。
九州大学で無線通信を研究していた藤懸英昭さんがキーズCEOの栗山氏から、それまで勤務していた不動産会社で顧客を物件に案内しようとしても鍵が見当たらないことがあるという悩みを聞き、システム構築を手がけました。
最初に注目したのは、地元の西部ガスです。ガス供給の中継所や施設に多数の南京錠を使用していますが、業務の効率化として30か所での実証実験に採用されました。その後、トヨタ自動車九州や九州電力の実証実験でも成果を上げています。
※ 無線通信技術のひとつ
一般社団法人 発明学会 顧問平井工
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