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Wed

8/23

2023

コオリウオ

 暑いと冷たい氷で涼みたくなります。日本とは季節が逆の南半球はちょうど冬の盛りですが、南極の海にはマイナス2℃でも暮らせる特殊な魚がいます。コオリウオは体長25~50cmの灰褐色の魚で、顔や体の形はホウボウに似ています。砂地に隠れ、近づいた小動物を食す待ち伏せ型の捕食をすると推測されています。また円形の大きな巣を作り、稚魚を育てる姿が確認されています。
 この魚の最大の特徴は、血液中に赤血球がほとんどなく、そのわずかな赤血球にもヘモグロビンがないため、血液が無色透明なことです。そのため、筋肉から肝臓、えらまで白色です。コオリウオがヘモグロビンがなくても生きていけるのは、大きな心臓を使って全身に大量の血液を送り、その液体成分(血漿)に酸素を溶かして運んでいること、また低温の海水は溶存酸素量が多く、皮膚から多くの酸素を取り入れることができているからだそうです。
 コオリウオを漢字に当てはめると「氷魚」でしょうか。日本ではこれを「ヒウオ」と読み、琵琶湖で冬だけ捕れるアユの稚魚のことを指します。また「コマイ」と読むこともあり、1~3月の北海道の氷の海で獲れる小型のタラの一種です。氷魚の名前には澄んだ神秘的な感じを受けます。

参考資料:葛西臨海水族園ニュース

古田優

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